20170902

 ドグラマグラ読んだ。面白かった。昨日は長文書かないとダメだわと書いたけどやる気が無いのでダラダラ書きます。

 中盤の関係者の証言がやたらと長くてダレるけどそこ以外はだいたい楽しく読める。人間に自由はなく変態性欲こそが本質で、大脳皮質に積み上げてきた人格や良識も一度心理遺伝が覚醒すれば容易く崩壊するということでほとんど奈須きのこ? みたいな世界観だった。いや、本当に正木博士は荒耶宗蓮みたいなやつで人の心理遺伝を覚醒させて起源に目覚めさせて完全犯罪やとか言ってるし大学教員の扱いは時計塔の魔術師。普通に伝綺経由かな。ストーリーはよく覚えてないがそんな大した動きはなかった気が。ずっと停滞してて長い作中作と回想で撹乱する感じ。『地球表面上は狂人の一大解放治療場』とか言っててフーコーみたいだしアンチ理性ミステリだし全体的にアンチ近代っぽい。心理遺伝って前世モノの元ネタの一つだったりするのかな。前世少女ってお兄様お兄様言ったりする? 終盤はいきなりここはセックスしないと出られない部屋だみたいな展開になったりいきなり主人公が超正論で博士を論破したりして謎のドライブ感。作中作含めると八割くらいは正木博士が面白かったという感想ではある。